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Little fragments

マンガやイベントを中心に、雑文乱文書き散らかし。

これからの濃密な物語に期待 (「やがて君になる」1巻・2巻感想)

漫画・同人誌

 ガールズラブ作品というのは両想い、もしくは「嫌いだけれど気になっちゃう」みたいなタイプのものが多い。あとは片思いをこじらせているものだ。

 そんなガールズラブ漫画にちょっと異色の作品が登場した。「やがて君になる」だ。

 

やがて君になる (1) (電撃コミックスNEXT)
 

 

 主人公の小糸侑は「人を好きになれない」という。中学校卒業の日に男子に告白されて断る。だからといって女の子大好きとか親友やクラスの人が気になるというタイプでもない。「私は人を好きになれない」という。

 そんな彼女はひょんなことから生徒会に行くことになり、七海橙子という先輩に出会う。そして物語は動き出す。詳しい紹介は特集記事があるからこちらを見たほうがいいだろう。

 

blog.livedoor.jp


 ちなみに「あのキス」の缶乃先生との対談もある(そういえば4巻とドラマCDの感想書いてない)。

 

blog.livedoor.jp

 

 実は1巻でこの漫画を紹介しようと思っていたのだけれど、機会を逸していたのだった。物語がなんとなく「淡い」気がしていて筆が進まなかった。それは主人公の侑の淡さゆえかもしれないし、登場人物があまりに日常的だからかもしれない。結果的に「人を好きになれない侑」以上のインパクトがなくて紹介するほど突き動かされなかった、といえる。
 では、だからといって続刊が読みたくないかといえばそうでもなく、2巻は楽しみにしていた。文教堂溝の口本店でフラゲしたくらいだ。

 

やがて君になる (2) (電撃コミックスNEXT)
 

 

 さて、2巻ではいよいよ生徒会の活動と七海の人柄について掘り下げが始まった。七海がこだわること、そしてその理由。生徒会周囲の人物もそれぞれの思惑を持って動き始める。ただ、あまりに一気に人とストーリーを動かし始めたので、1巻とは違う「薄さ」を感じてしまった。ストーリーは多いのだけど、薄い。
 1巻は「水」で2巻はさしずめ「アメリカンコーヒー」といったところだろうか。一気に動かしすぎなのだと思う。伏線ばかり貼られても困惑してしまうというのが正直な感想だった。
 
 でも、面白い。好きという感覚を覚える過程の物語や好きという気持ちをつかんでいく物語は読んでいてわくわくする。そして場面場面のセリフ回しはとても暖かく・胸にせまる。だからこそ好きなのだ。だからこそもう少し濃い時間と連関する物語を期待したいのだ。

 ちなみに俺は槙くんがうらやましくてたまらない。おい、そこ場所代われ……代わってくださいお願いします。