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Little fragments

マンガやイベントを中心に、雑文乱文書き散らかし。

物語が畳まり始めたとき―僕らはみんな河合荘9巻感想

 面白い雰囲気の一方で黄昏時のような雰囲気が漂う、そんな新刊だった。

 

 

 今回の「ぼくらはみんな河合荘」は10ヵ月ぶりの単行本。前巻は年長組メインで少しテンションが違ったから、今回は7巻のモヤモヤでに戻ると思った。でも、明らかにテンポとキャラクターのテンションが違う。主人公に余裕が出ているし、律ちゃんには「気づき」が増えている。そして、律ちゃんらしい思考回路で物語は面白く進んでいく。

 今巻の主軸はあの2人だけれど、河合荘の面々やそこに惹かれてやってきた人々もきっちり出てくる。シロさんの伏線回収も始まっているし、彩花さんは前巻で概ね回収した感じはする。そうなると、あとは麻弓さんか。意外と回収されないで終わる気もするけれど。

 河合荘そのものの伏線も解けてきていて、結構丁寧に設定を作りこんであったのかな、と思えたのが今巻だった。

 でも、でも、ラブコメなのは変わらない。相変わらずの茶々の入れ方、下ネタの入れ方。その変わらない日常がゆっくりと変わっていく様子。これこそがこの作品の一番いいところであり、ずっと読み続けている理由だったりする。

 一方で物語はいつか終わる。私の好きな完結作品では、ガンスリンガーガールが15巻、ゆびさきミルクティーが10巻、彼女とカメラの季節が5巻。そして河合荘が次で10巻となる。

 伏線回収も始まって、物語も始まりから1年5か月が経過した。残りはあと7か月だ。そうすると、話の展開や着地を考えるとあと2巻~3巻くらいかな?でもペース的にはあと4巻くらいいけるかな、とついつい思ってしまう。

 この物語を丁寧にもっと見たい。でも、もっと未来の登場人物たちの姿も見たい。また1年くらい空くだろう新刊にむけて、とってもやきもきするのだった。